2022年7月8日(金)19:00~、Zoomにてサーバントリーダーシップ読書会を開催いたしました。
今回は、初めてのご参加の方がお一人いらっしゃいました。
今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)の399ページ「8.サーバント・リーダー」から409ページ9行目「言葉を思い出すことが、友人たちの慰めとなった。「敬虔な人に死の恩恵を」」まででした。
皆さんで少しずつ回読した後、ブレイクアウトルームに分かれて意見交換しました。
今回の範囲も難解なパートでしたが、ブレークアウトセッション後の全体共有の場で、
「最初は、神秘や預言がリーダーシップとどう関係があるのか理解が難しかった。皆さんの話を聴いて、神秘体験というのは、いつも見ているはずなのに気づいておらず、ある時突然目に入ってきて、あ!そうか!となるようなことではないかと自分なりに解釈した」
「キリスト教で神秘体験とは神と語ること」
「世の中には預言的な資質を持った人がいるが、うるさがれることがある。そういった人が言うことにも耳を傾ける方がいいこともある」
「グリーンリーフとヘシェルは目指すところは異なるが、問題意識を持って解決しようとするところは同じ。対立軸を超えていくところがサーバントリーダーの資質に必要なのだと理解した」
「結局、問題に気づくことが大切なんじゃないか。親と子であったり、経営者と従業員といった垣根を超えて」
「キリスト教とユダヤ教の対立があるにもかかわらず、キング牧師とヘシェルの交流があったことは実はすごいこと。それぞれゆるぎない目的を持ちながら、いろんな人の意見を聞く姿勢がサーバントリーダーとしての模範ではないか。」
「会社だと売上を上げるという目標ではなく、会社として社会に何をすべきかを指し示すことが大切。方向を示して、こっちだよと導くのがリーダーだと理解した。」
「今日のディスカッションを通じて、思い出したのが緒方正人氏の「チッソは私であった:水俣病の思想」という本である。水俣病被害者を支援していた緒方氏にとってチッソは敵であり闘う相手だったが、ある日、チッソが自分の延長であることに気づかされたというものだ。公害企業であるチッソは、一般の人々がつくり上げた社会システムの産物にすぎず、緒方氏自身もその人々の一人であることを自覚した内容だ」
「「チッソは私であった」に書かれたような、社会システムによって予期せぬものが生み出だされるという近現代の象徴的なあり方に対して、グリーンリーフは「リーダーシップの危機」を指摘して、それを克服するものとして、サーバントリーダーシップを唱えたのだと考える」
などのご意見・ご感想がありました。
次回は、8月19日(金)開催予定です。
当協会の読書会は、途中回からのご参加も大歓迎です!
みなさま奮ってご参加ください。