2023年4月14日(金)19:00~、サーバントリーダーシップ読書会(オンライン)を開催いたしました。
今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)の
・15ページ 「前書きに代えて - スティーブン・R・コヴィー」から
・33ページ13行目 「挙げられていると知っても驚かないだろう。」まで
でした。
今回の読書会には、初めての方がお二人参加してくださいました。
参加者全員で会読した後、ブレイクアウトルームに分かれて意見交換しました。
「ブレイクアウトセッションで、サーバントリーダーシップに批判的な人を変化させるにはどうしたらよいか、という議論があった。社内でサーバントリーダーシップの研修を実施して5年経つが、サーバントリーダーシップに批判的な人はまだまだ多いことを実感する。中にはサーバントリーダーシップに共感してくれる人がいて、そういう人を集めて有志の分科会を開き、サーバントリーダーシップの考え方を浸透させようとしている。
そんな中で、部下と接してうまくいかなくて悩み、トップダウン的な決めつけではなく、支援するような行動をしたときにうまくいったらしい。そして、私たちが読んでいる「サーバントリーダーシップ」の本を借りにきて読んだ。その後、最近、彼は劇的に変わったと言われている。
結局、大切なのは地道な活動だと思っている。」
「29ページに「各部分の合計よりも、全体そのものの方が強い」とあるが、相乗効果でより大きな結果を出していくというのは、サーバントリーダーしかできないのではないか。トップダウンでは無理なのではないかと思う。大きな結果を出すためには、サーバントリーダーシップを根付かせていくことがとても大事で、それが組織への貢献にもなると考えている。
それを地道に続けていくために、この読書会に参加することでとても勇気づけられている。」
「モンテッソーリ教育の考え方では、教える人に必要な資質はまさにサーバントリーダーシップだと言えると思う。その結果、子どもたちは自律を求めるが、とても従順な子に育つ。」
「外資系の組織でギスギスしている中で、どうしたら変えていけるのかヒントが欲しかった。それに対し、皆さんがご自分たちの体験を話してくれた。結局、特効薬はなく、地道にやっていくことが重要だと理解した。影響力という点で、管理職から変えていくという方法があると伺った。また、変わるんだと信じてあげることが必要だとわかった。」
「このスティーヴン・R・コヴィーの前書きは、決して20年前のものとは思えないほど、現代的なテーマがたくさんあった。昨今話題のChatGPTから現実味を帯びてきたAIの社会への浸透、一向になくならない企業のデータ改ざん問題、ウクライナとロシアの戦争、それに触発されたフィンランドのNATO加盟、こうした出来ごとが内包する課題を考えると、今という時代を見通した提言を含む新しい内容だと感じた。」
「17ページの「信頼関係の薄い社風は、管理が極端に厳しくて建前だけに頼る上に、守りの姿勢に入っており」という部分を読んで、昨今のデータ改ざんの問題につながるなと感じた。翻って我が身を振り返り、自分は「良心」に従って誠実に生きて、心は平安かと言われると決してそうではない。まだまだ修行していきたいと思った。」
「サーバントリーダーシップは哲学であり、理解が難しく、それをどう実践するのかという部分で「良心」が肝となると思った。読むたびに感銘するところがあり、とても奥が深い。とても険しい道だと感じた。」
「サーバントリーダーは奉仕の印象が強いが、実は決断力が大切なのだと理解した。責任はリーダーにあるということも自分なりに理解した。」
「この本には、誰かに優しくしろというようなことは一切書いていない。すべて自分の内面で律するようにということが書いてある。人を変えるのではなく、自分が変わり自分に関心を持ってもらえるようになりたい。」
などのご意見・ご感想がありました。
次回は、5月12日(金)開催予定です。
当協会の読書会は、途中回からのご参加も大歓迎です!
みなさま奮ってご参加ください。