2024年2月9日(金)19:00~、サーバントリーダーシップ読書会(オンライン)を開催いたしました。
今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)の
・43ページ「1.リーダーとしてのサーバント」から
・66ページ5行目「受け入れるリーダーは必ず信頼されるだろう。」まで
でした。
全員で会読した後、ブレイクアウトルームに分かれて意見交換しました。
■53ページ6行目「サーバント・リーダーとは誰か」
55ページ1行目に「生まれながらのサーバント」「そもそもサーバントである人」や「そもそもリーダーである人」とあるが、自分は「そもそもサーバント」ではないなと実感しており、自分はサーバントリーダーにはなれないのではないかと思っていた。しかし、59ページ8行目「サーバント志望の、サーバントでない人間でも、聞くことを学ぶという長く過酷な訓練、あらゆる問題への対応は、まず聞くことだという態度ができるまで訓練を積めば、生まれながらのサーバントと同等になれるかもしれない」という部分を読んで救われた気がする。
今回、「聞く」という言葉が何度も出てきた。自分はしっかり聞けているのだろうか。聞き上手という言葉があるが、自分は聞き下手だという意識をもって人の話を聞くとよいと言われたことがあるが、そのような意識で人の話を聞くようにしたい。
■56ページ6行目「私は行く。一緒に来たまえ!」
自分はリーダーとして「私は行く。ついてこい!」と言えるだろうかと自問自答した。
■57ページ9行目「目標」とは「目指しながらも、実際にはたどりつけない最終的な到達地点」
これは自分にとって指標となる言葉だ。たどりつけないから人生がある。たどりつけない到達地点に何を見出し、どこに向かっているかを意識する必要があるのだと思った。そこに向かう過程が大事なのだろうと思った。
■63ページ9行目「受容と共感」
サーバントリーダーは、人の能力や結果、態度によって拒絶や差別を決して行わない。能力などに因らずに相手のことを受け入れることが、その組織に所属している人にとって安心につながる。受け入れられるからこそ、力を発揮できる。
他方で、ビジネス組織では達成するべきパフォーマンスや出すべき結果がある。あるいは、能力主義的なところでは、「このように行動して、こういう態度で振る舞わなければいけない」ということがある。その組織の中でサバイブしていくには、そのようなものが最低限求められる。
こうしたビジネス組織の中でサーバントリーダーとしてやっていくには、そのあたりのバランスや押し引きの中で、どのように人と関わっていけばよいかを考えていかないといけないだろう。例えば、仕事が全然できない人がいたらどうするのかを考えていく必要がある。
中小企業だと社長や経営幹部が部下に対して「受容と共感」ができているかどうかによって、社員のモチベーションが変わり、会社のパフォーマンスが大きく変わると実感している。
ここに載っている居心地のいい家のような職場で働きたいと思った。しかし、そうではないリーダーがいた場合、どうすればいいのかと質問を投げかけたところ、「番頭さんを探せばいい」という意見をいただいた。明日から、自分の仕事の番頭は誰かを考えてみようと思う。
64ページ4行目「教育者はいかなる状況にあっても、どんなことをした学生であれ、どの学生も拒絶してはならない」というところは非常に考えさせられた。
65ページ2行目で家とは「それに見合う値打ちがなくても、いることができるところ」だと言っている。ここが心に響いた。
65ページ13行目「完璧な子供に育てようとする親は、必ずノイローゼ患者も育ててしまう」というところも本当にその通りだと思い、身につまされた。
・前半で「預言」という言葉が出てくるが、日本語の「予言」は未来を予想する意味だが、ここでの「預言」は神様の言葉を伝える、真実を伝えるという意味。真実をつかめる人はごく少数であり、そのような人を探していくとグリーンリーフは言っているのだろう。
・この本のサーバントリーダーの定義から、実際の具体的な場面でのリーダーに落とし込んでいったらどうなるのかをみんなで話した。それこそ、みんなでこの本を読む醍醐味だと感じた。
などのご意見・ご感想がありました。
次回は、3月8日(金)開催予定です。
当協会の読書会は、途中回からのご参加も大歓迎です!
みなさま奮ってご参加ください。