過去の活動報告

【開催報告】サーバントリーダーシップ第8回読書会を開催いたしました(2024年8月9日)

開催日時:
2024年8月9日(金)19:00~21:00
場:
オンライン(Zoom)
ファシリテーター:
藤岡 学

2024年8月9日(金)19:00~、サーバントリーダーシップ読書会(オンライン)を開催いたしました。

今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)

・165ページ「3.サーバントとしてのトラスティ」から
・181ページ8行目「より全体像がつかめるかもしれない。」まで

でした。

全員で会読した後、全員で意見交換しました。

サーバントリーダーシップ読書会

 

■170ページ4行目「”トラスティシップ”とは、組織に対する公衆の信頼を一挙に預かっている」

監査法人や会計士は、企業のためではなく、一般投資家のために監査を行うものである。そのため、会計士は本来、企業と対決してダメなものはダメと説得できなければならない。トラスティが企業のためではなく、公衆のために存在しているという点で、監査法人などは、社会制度の中で部分的にトラスティの役割を担っているのではないかと思う。

 

■174ページ10行目「トラスティは組織に対する大衆の信頼という特権を手にしている」
トラスティは、第三者として会社組織を視る、監査を行なう、経営陣に物申すといった役割を担っている。これは、企業がお客様に対して誠実にサービスや製品を提供することと同一線上の社会責任の遂行なのだと思う。

 

トラスティ自身は経営をするわけではないが、一般社会に求められている信頼を失わないために存在しているという重い責任を担う役割なのだと理解した。

トラスティの本質は、社会からの信頼を受託する企業側の責任者で、組織の外にいて責任を担う役割を果たす。その責任は、今日流のことばだと、企業の社会・公共に対する責任、いわゆるソーシャルレスポンシビリティだ。ただ企業間の厳しい競争の渦中にいる経営者が、本当にそれを担うことは難しい。では、誰が担うべきなのか、それはトラスティだ、となったのではないか。
企業が利益をあげて維持存続することに対して、社会的な価値提供、例えば、世の中に対して法律を守り、顧客に対して価値を守り、不利益を提供しないという責任が企業の経営者にはないのかというと、そうではないだろう。この書籍では、経営者とトラスティは別のものだと言っているが、そうとも言い切れないのではないか。経営者が、理事会や取締役会などの外観だけを整えても実際はそれらが機能していないような組織では、理事会などが隠れ蓑になりかねず、むしろ意味がないのだ。

 

などのご意見・ご感想がありました。