2024年11月8日(金)19:00~、サーバントリーダーシップ読書会(オンライン)を開催いたしました。
今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)の
・227ページ 「4.企業におけるサーバントリーダーシップ」から
・249ページ16行目(ページの最後) 「一流が凡庸さにとって代わることは不可能ではない。」まで
でした。
全員で会読した後、ブレイクアウトルームに分かれて意見交換しました。
人が成長するには経験が不可欠だ。
さまざまなことを経験する機会を与えることが人材の育成での重要なポイントである。
自分が経営する組織での経験であるが、職場のパートタイム勤務の人に、法令に違反しないようにフルタイム勤務の人と同じような経験の機会を与えた。
するとパートタイム勤務の人が成長し、それにつれてフルタイム勤務の人からも尊重されるようになり、組織としていい相乗効果が生まれるようになった。
人の成長を促すことがサーバントリーダーシップの本質なのだと再認識した。
みなさんのお話しを聞いていると、それぞれの所属している組織にサーバントリーダーシップの精神に基づく組織文化のようなものがあると感じた。
そしてそれぞれの組織でリーダーが、組織のビジョンを描いているというのが共通点となっている。
リーダーがビジョンを掲げ、その実現のために人の成長を促すことがサーバントリーダーシップの本質はないか。
組織の中で一人一人が生き生きと働けるためには、リーダーのあり方が重要だと思う。
人の成長を喜べるリーダーが求められるのだと感じた。
■231ページ10行目「倫理と、人を使うことと」
各自が所属する組織の倫理観について話し合った。
その中で個人がもつ倫理観について、幼少期の家庭でのしつけが大きく影響しているのではないか、という話になった。
家庭というのは、家族で構成される最小の組織である。
モンテッソーリ教育では、家族会議を大切にする。
会議に参加することを幼少期から習慣づけて、身に付いたら、大人になってから組織の中でいろいろな主張や考え方がぶつかっても話し合いで合意点を見出すという行動が自然にできるようになる。
経験したことは再現化しやすいからだ。
意見が異なっていても、話し合うことで分かり合って信頼を深め、お互いの合意点を見出し、譲り合って一緒に歩むことができるようになる。
人間は主体性と服従という矛盾した側面を持っている。
その中で、「主体的な服従」が重要と考えている。子どものうちは単なる服従をしていが、思春期になるとそれに疑問を持ち、いろいろと経験して主体的な知恵が生まれる。
言われたとおりに服従することから脱却し、全体を眺めて自分の考え自体を相対的に再認識して、その上で最終的な意思決定ができるようになることが大人になるということ。
どんな組織でも一人一人がそうしたことができるようになることが大切だと思う。
一つの細胞は全体を知っているという。
そういう細胞で構成される集まりが本当のオーガニゼーションなのだろう。
もっとも「言うは易く行うは難し」な話であるが。
■233ページ14行目「信頼できると感じさせるものは、彼らが持つ直感的な洞察力だ」
確かに直感的な洞察力を持っている人の話は、聞いてみたいと思わせるものがあり、この人についていくといいことがあるのではないかと感じさせる。
周囲にそのように感じさせる鋭い直観力・洞察力こそがリーダーの原点ではないか。
などのご意見・ご感想がありました。