2025年1月10日(金)19:00~、サーバントリーダーシップ読書会(オンライン)を開催いたしました。
今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)の
・269ページ「5.教育におけるサーバントリーダーシップ」から
・287ページ18行目(ページの最後)「冷静に考えて自分の道が正しいと思うなら、ただ前進あるのみです」まで
でした。
全員で会読した後、ブレイクアウトルームに分かれて意見交換しました。
■276ページ3行目「ゼカリヤ書の『武力によらず、権力によらず/ただわが霊によって、と万軍の主は言われる』」
この世界には私たちには到底把握できない人知を超えた大きな流れがあって、それがものごとを動かして世の中が変化するのだ、と認識するような謙虚な姿勢が必要だと思う。
すべてのことを人間が動かしていかなければならない、という考えではうまくいかないだろう。
最近出版されたジェームズ・ハンターによる「サーバント・リーダーシップの原則」という書籍のサブタイトルは「権力によらないリーダーシップ」となっている。
そこではサーバントリーダーシップを権力ではなく、権威によるリーダーシップといっている。
■278ページ11行目「与えることから悪が発生する」
医療機関に勤めている者として、患者やその家族に「与えてやっている」という姿勢が自分に少しでもあってはいけないのだと再認識した。
これまで与えることはいいことだと思っていたが、与えることは奪うことにもつながるのだと気づかされた。
相手の自尊心を奪ったり、やる気を奪ったりする危険性がある。
「与える」という考え方は、自分の意識が相手の上に立ってしまうからよくないのではないか、という話もあった。
■284ページ3行目「ジョーンズなら『変化』について何かしら助言してくれるだろう」
周囲の反発があっても、変化を促していけるのがサーバントリーダーなのではないかと思った。
■286ページ7行目「生き残りを賭けて必死になるところから、変化の兆しが現れるでしょう。」
どこまで自分を追い詰めて真剣に考えられるか、ということからものごとは始まるのだろうと気づかされた。
サーバントリーダーシップは、自己犠牲の精神をもとにしているのだと感じた。
先日テレビで、サッカーの吉田麻也選手がインタビューを受けているのを見た。
今は多くの日本人サッカー選手が海外で活躍しているが、そのポイントは「犠牲心」と「協調性」だと彼は言っていた。
例えば相手にボールを奪われたとき、日本人は犠牲心があるので、フォワードの選手であってもフォワードがカバーする範囲を超えてボールを追いかけて守りに行く。
ところが、海外のフォワードの選手の場合は「それはディフェンダーの役割だ」と言って守りに行かない。
日本人にはそういう自己犠牲の精神や協調性があるので、海外のサッカーチームでもキャプテンを任されることが多いのだと思う。
その点から日本人にはサーバントリーダー的な要素がもともとあるのではないかと感じている。
みなさんの話を聞いて大きな組織と小さな組織での違いを感じたが、サーバントリーダーシップは組織の大きさにかかわらず実践できるものだと実感した。
自分が絶対に正しい答えを持っているということはないと理解して、職場の人たちと接していくことが大切だと立ち返ることができた。
そして、同じ目標に向かってどのような立ち位置で自分がかかわっていくかを考えることができた。
などのご意見・ご感想がありました。