2025年2月14日(金)19:00~、サーバントリーダーシップ読書会(オンライン)を開催いたしました。
今回の範囲は、ロバート・K・グリーンリーフの「サーバントリーダーシップ」(金井壽宏監訳、金井由美子訳。2008年、英治出版)の
・288ページ1行目 「事例を考慮する理事たち」から
・300ページ4行目 「全員がみなさんの味方なら、導くことは困難ではありません。」まで
でした。
全員で会読した後、ブレイクアウトルームに分かれて意見交換しました。
組織の中でなにかを新しくしようと宣言すると、不満や文句を言って反発されることがある。
グループディスカッションの中で、「そういうときはこっそりと新しいことを始めてしまうと、いつの間にかそれが当たり前のことになりますよ」というアドバイスを受けた。
上から押しつけると反発されるが、静かに動き始めていつの間にかみんなを同じ方向に向かせているというのが、サーバントリーダーの在り方ではないか、と考えた。
そのためには、組織の中でコミュニケーションを十分にとっておくことが必要だろう。
自分が所属する組織ではコミュニケーション自体が足りないので、まずはそこから改善したい。
学生にとってどのような成長が望ましいのかを考えた時に、そもそも今なにが足りないのかを考えるところから議論しないとダメだという話があった。
もちろん大学は知識を学ぶ場ではあるが、人間性を伸ばしたり、コミュニケーション能力を高めたりといった学問以外の成長も大事である。
大学では、理事、経営をする学長、教える教師の3つに分かれており、役割分担がはっきりしていてわかりやすい。
会社に置き換えて考えてみると、経営者と従業員はいるが、果たして理事のような存在はいるのだろうか。
トラスティ的な役割が必要なのではないか。
例えば大きな会社で、理事がきちんとトラスティ的な役割を担っているのだろうか。
グリーンリーフはこの書籍の中で、教育に対して不信感を持っているようだ。
学部や教職員の持つ権力に対する不信感なのかもしれない。
それを正すのが理事なのだと理解した。ただし、この書籍では理事に対してこうしなさいということを明確には言っていない。
理事が具体的にどうすればいいのかが課題だと感じた。
かなり前に勤めていた大学病院では、研究と学生への教育をやっていく中で、どうしても研究のウェイトが大きく、新薬の治験なども盛んだった。
患者さんに対して平等であるべきだが、どうしても治験を優先する選択が少なからずあった。
この書籍内でも、学生に対する支援よりも、教職員自身の技術や名声に偏っているという記述があった。
大学は研究と教育の両方を担っている場所であり、そのバランスのとり方が難しいのではないか。
などのご意見・ご感想がありました。