2025年4月26日(土)13:00~、賀川豊彦記念 松沢資料館 見学ツアー勉強会を開催いたしました。
サーバントリーダーシップの提唱者ロバート・K・グリーンリーフは「サーバントリーダーは、第一にサーバント(奉仕者)である。
はじめに奉仕をしたいという気持ちが自然に湧き起こる。
次いで、意識的に行う選択によって導きたいと強く望むようになる」と語っている。
これを解りやすく言い換えるとすれば「サーバントリーダーとは、まず“他者の役に立ちたい”という“利他の心”を持って寄り添う。<サーバントの側面>」
「次いで<リーダーの側面>として、想像力を駆使し、これまで解決の仕方が分からなかったことに人々を挑戦させたり、そのことに誇りを持たせる。さらに(創造力を駆使し)チャレンジングな組織やイノベーティブな組織を作るのがサーバントリーダーである」と言える。
賀川豊彦はまさしく、そのようなサーバントリーダーであった。
ラリー・スピアーズがまとめた「サーバントリーダー10の特徴」と対比しながら解説してみる。
1.①傾聴、②共感、③癒し、④気づきは、「思いやりの心、寄り添いと共感・共生」とリンクする。
神戸のスラムにおいては、貧しい人々の良き隣人として救貧的な慈善活動に取り組んだ。
関東大震災救援活動は本所地区において罹災者の眼・耳・口となり、本格的な支援・セツルメント活動を実施し、住民の本質的なニーズに応える。
2.⑤説得、⑥概念化、⑦先見力は、「ビジョンの浸透、共有と実現」とリンクする。
アメリカ留学を通して悟った、防貧思想と相互扶助の精神の必要性を同労者(フォロワー)に説く。
20世紀の日本のグランドデザイナーとも呼ばれた。
3.⑧執事役、⑨人々への成長への関与、⑩コミュニティづくりは、「“下座奉仕”の精神と実践、愛と協同のコニュニティ作り」とリンクする。
“互助の組織化”を実現する協同組合運動への傾倒、人材育成・教育重視とエンパワーメントに繋がる。
以上のことより、賀川豊彦は「サーバントハートを持った優れた変革リーダー」であった。
参加者の方からは、「サーバントリーダーの奥深さを学んだ。人生の経営戦略として参考にしながら、引き続きサーバントリーダーシップの実践に励みたい」というコメントをいただきました。