過去の活動報告

【開催報告】賀川豊彦記念 松沢資料館 見学ツアー勉強会を開催いたしました(2025年9月13、20日)

開催日時:
2025年9月13、20日(土)13:00~16:00
場:
第一部:賀川豊彦記念 松沢資料館
第二部:近隣の喫茶店
ガイド・ファシリテーター:
NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会 理事 広崎仁一

2025年9月13日(土)と20日(土)13:00~、賀川豊彦記念 松沢資料館 見学ツアー勉強会を開催いたしました。

賀川豊彦記念松沢資料館
賀川豊彦記念松沢資料館 賀川豊彦記念松沢資料館

賀川豊彦は日本での生活協同組合の設立に深く関わったことから「生協の父」とも呼ばれています。
消費者が少しずつ出資し、互いに助けい合いながら安定的に必需品を買うことができるようにと設立されました。
賀川が1920年に創設に関わった神戸購買組合は現在“コープこうべ”となり世界で最も大きい生協の一つとなっています。
「一人は万人のために、万人は一人のために」という温かい社会の実現のために、賀川が説いた「愛と協同の精神」は全国へと広がり、それぞれの地域で根付き次世代へと受け継がれています。

 

賀川のこのような活動は、1923年ニューヨークタイムズに“日本を物質主義から目覚めさせる力強いリーダー”として紹介されました。
そして1924年アメリカ大学連盟の招きを受け全米各地で講演をしました。
また1935年には全米キリスト教連盟からの招聘で、その後ニューディール政策を進めつつあったフランクリン・ルーズベルト大統領からの国賓待遇として全米講演を約500回実施しました。
この内容は後に『Brotherhood Economics』として17ヶ国語に翻訳され、25ヶ国で出版販売されました。
特にヨーロッパで歓迎されこの理論に影響を受けたことによりEC(欧州共同体)の結成に繋がって行ったと言われています。
(なお日本語訳は『友愛の政治経済学』として2009年に出版されました)

賀川豊彦記念松沢資料館 賀川豊彦記念松沢資料館

見学ツアー勉強会の参加者アンケートからは以下のような意見が上がって参りました。

・協同組合で働きながら「下座奉仕」のことはこれまで知らなかった。今日はとても良い勉強の時になった。

・賀川さんの時代と現在では時代背景が全然違うので、今後は時代に沿ったサーバント・リーダーのあり方を模索していきたい。(※参照)

・見学後(場所を変えて)カフェでの対話時間が特に良かったです。自分の意見や考え方を真剣に受け止めていただいた上での対話が非常に有益であった。

※見学ツアー参加者の方には「サーバント リーダーシップ 関連補足資料」を配布しています。
その中で「不易流行(ふえきりゅうこう)」⇒時代がどんなに変わろうとも、いつまでも変わることがない普遍的な真理や価値を、時代の変化と共に変えるべきところを変えていくこと、に触れています。
賀川の精神(スピリット)を現代(働きの現場)にどう体現していくのか?を自分で考え続けて行く、このことをテーマとして取り扱っております。