過去の活動報告

第3回 サーバントリーダーシップフォーラムレポート

開催日時:
2013年5月30日(木)13:00~17:30
場:
千代田区立 内幸町ホール

主 催: NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会
協 賛: 株式会社レアリゼ

2013年5月30日(木)に第3回サーバントリーダーシップフォーラムを開催致しました。おかげさまで、総勢140名ものお客様にご来場いただき、盛会のうちに終了致しました。今回は「いい組織を創るリーダーシップとは」をテーマに3名のゲストにお話しいただきました。

日本マイクロソフト株式会社の樋口社長からは、厳しい経営判断と社員を尊重する想いの狭間で葛藤しながら、大組織を率いていくお話、法政大学大学院の坂本教授からは学識的な見地から捉えた人本経営の在り方、株式会社エーザイの高山部長からは、自社の社会的ミッションの徹底的な追求と理念浸透の取り組みについてご紹介いただきました。それぞれのご経験と知見から、サーバントリーダーシップの実践や在り方について、多くの新たな気づきを得られる機会となりました。

真田の講演内容へ

「サーバントリーダーシップフォーラムについて」
真田 茂人

樋口氏の講演内容へ

「時代が求めるリーダーシップ」
樋口 泰行 氏
(ファシリテーター:鈴木 寛 氏)

坂本氏の講演内容へ

「経営者の手帳
~経営者が常に心すべきこととは~」
坂本 光司 氏

高山氏の講演内容へ

「人間性を通じて企業の存在を問う
~実践知リーダーのあり方~」
高山 千弘 氏


◆ナビゲーター

真田 茂人NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会
理事長 真田 茂人

冒頭で真田より、サーバントリーダーシップについての説明や、サーバントリーダーシップフォーラムの見どころ・聞きどころなどをご紹介させていただきました。

プロフィール
早稲田大学卒業後、リクルートなどを経て、株式会社レアリゼを設立、同社代表取締役。2009年日本サーバント・リーダーシップ協会理事長就任。人材開発・組織開発コンサルタント。サーバントリーダーシップの普及を通じて、日本の再生や、グローバルリーダー育成にも力を入れている。


◆基調講演

「時代が求めるリーダーシップ」

日本マイクロソフト株式会社
代表執行役 社長 樋口 泰行 氏

ファシリテーター
参議院議員・元文部科学副大臣
鈴木 寛 氏

樋口社長からは、ダイエーの再建時代のエピソードを中心に、組織の生き残りを賭けた経営判断と、社員を尊重する想いとの葛藤を乗り越えてこられた生の経験談をお聞かせいただきました。また「意義のあるビジョンがなければ、人の心は同じ方向に向かず、会社も大きくならない」「いきいきと社員が働けて、その結果業績が上がる、そんな好循環を創りたい」など、鈴木寛氏のファシリテーションから引き出された樋口社長の信念や行動には、サーバントリーダーとしての経営者の在り方が表れていました。

樋口泰行氏のプロフィール
大阪大学工学部、ハーバード大学経営大学院卒業。日本ヒューレット・パッカード代表取締役社長 兼 COO、株式会社ダイエー 代表取締役社長兼 COOを経て、マイクロソフト株式会社に代表執行役 兼 COOとして就任後、2008年マイクロソフト コーポレーションコーポレートバイスプレジデント 就任、現在に至る。

鈴木寛氏のプロフィール
東京大学法学部卒業後、通商産業省を経て、中央大学講師、慶應義塾大学助教授。2001年東京選挙区で参議院議員に当選。2009年から2年間、文部科学副大臣を務め、2011年野田佳彦内閣の発足に伴い、民主党政策調査会副会長などに就任。2012年12月から民主党広報委員長を務めるほか、中央大学、大阪大学、電気通信大学、東京大学などでも教鞭をとる。


◆特別講演

坂本 光司 氏
「経営者の手帳」
~経営者が常に心すべきこととは~

法政大学 大学院政策創造研究科
教授 坂本 光司 氏

坂本教授は、これまで7000社以上の企業を訪問した見識から、企業そして経営者のあるべき姿として「人本経営」を説かれました。組織が向かうべき方向を明示し、働きやすい環境を作り、社員を大切にすること。それはサーバントリーダーシップにつながる経営の在り方でした。

プロフィール
1970年法政大学経営学部卒業。静岡文化芸術大学文化政策学部・同大学院教授等を経て現職。「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」審査委員会委員長等、公務多数。主な著書は『なぜこの会社に人財が集まるのか』(商業界)、『日本でいちばん大切にしたい会社1.2.3』(あさ出版)など。


◆講演

高山 千弘 氏
「人間性を通じて企業の存在を問う」
~実践知リーダーのあり方~

エーザイ株式会社
理事 知創部部長 高山 千弘 氏

高山氏は、エーザイの内藤社長が新たに企業理念を掲げ、その実現に向けた知創部の創設や、SECIモデルの導入などの仕組みづくりと、社員による日常業務を通じて理念の実現に奉仕していることをご紹介いただきました。その中で、知創部に権限を委譲し、ミッション実現に尽力する高山氏を全面的に支援している内藤社長の姿も浮き彫りになりました。また、企業理念実現のために様々なエーザイの取り組みを支援する知創部の高山氏ご自身もサーバントリーダーであることが窺えました。

プロフィール
東京大学薬学部卒業後、エーザイに入社。経営学修士・医学博士。知創部長として、企業理念(ヒューマン・ヘルスケア)の実現を目的とし、一橋大学名誉教授 野中郁次郎先生の知識創造理論の実践を業務に取り入れ、患者様の喜怒哀楽に共感する現場体験研修ならびに患者様に希望を届ける知識創造活動を、エーザイのグローバル全組織で展開している。