今回実践リーダー研究会にご登壇いただいたのは、日本メメント・モリ協会 代表理事で内科医の占部 まりさんです。
世界的な経済学者である宇沢 弘文氏を父に持ち、お父様をご自宅で看取られたご経験から一般社団法人日本メメント・モリ協会を設立されました。
メメント・モリとは、ラテン語で「死を想え」、「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句です。
アップル創業者のスティーブ・ジョブスががんと宣告された1年後、2005年にスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチは、死と向き合ったジョブスが自身の経験に基づき「死を想う=メメント・モリ」について語った感動的なスピーチとして有名です。
開催に先立ち、占部さんは「世界の先陣を切って、超高齢化社会となっている日本。死が日常生活からかけ離れたものであった時代から、また身近なものとなってきています。”死を想うこと”はよりよく生きることにつながっており、大きく変化していく時代の中でも変わらないものが見えてきます。医療の現状から、また、社会的共通資本という理論から、”死”を考えてみたいと思います。」と述べられました。
「死を想うことはよりよく生きること」という、普段私たちが生活する中では、なかなか考える機会のない「死を想うこと」について、参加メンバーの皆様と共に語り、共に考える事ができた時間となりました。
今回の研究会終了後に参加者の方々にお答えいただいたアンケートで、「心に残った事・学んだ事・やろうと思った事は?」という質問に対して
「家族とのかかわり方、周りとの関わり方、これからの生き方をどういう方向で生きていくのが良いのか、自分自身に問える時間になりました。」
「死を見つめる事で、生が輝くと思います。自分にとっては、人生を150億年の旅の途中というイメージを持ちました。」
「つながり(家族・地域)の重要性を死から見つめ直し、さらに強く感じました。」
というご意見を頂き、「死を想うこと」は「よりよく生きること」という言葉に、皆さん ご納得された様子でした。
今後も当協会では、サーバントリーダーシップを実践されているゲストの方々をお招きして、ゲストの生き様や活動から学びを得る機会である「実践リーダー研究会」を通じ、みなさまがサーバントリーダーシップの理解と研鑽を深める場を提供してまいります。