今回読んだ箇所(238ページ14行目から244ページ14行目まで)は、昨年暮れから数回にわたり読み進めているグリーンリーフ氏の1970年の執筆論文「倫理と、人を使うこと」の中で核となる部分です。
「やがて新しい企業倫理が現れ」「消費者よりも社員に対する奉仕が勝るようになり」「働く喜びこそが仕事をする意義となる」とたたみ掛けてくるグリーンリーフ氏の主張に、参加者から「共感できる」「1970年代の米国産業界でパラダイムの変化があったのでは」という意見が出てきました。
その中で「最近の日本の企業はこれに逆行した動き、つまり利益の獲得が重要視され、人材の育成がおろそかになってきているのではないか」という疑問が呈され、参加者から自らの体験に基づくものを含めたさまざまな意見が出て、質疑応答を含めて活発な議論となりました。
そして「(企業のこの倫理観の採択)が成功するか否かは、ビルダー(組織の創設者)やリーダーの能力にかかっている。」というグリーンリーフ氏の主張に、社員が各企業が創業の理念や創業者の願いに思いを馳せることの重要性を指摘する意見が出てきました。
また今回の読書範囲から参加者が「サーバントリーダーシップの「奉仕」という概念が、キリスト教の基盤のない日本で受け入れられるのか」という問いかけや、「リーダーシップとはコミュニケーションである」との発言に対して、お互いに質問や意見の交換を行いました。
次回は、2013年3月12日(火)に開催予定です。